Championship Manager 01/02 (CM01/02) 日本語ローカライズ裏話 (その8)

8月末になって、CM01/02日本語版のマスターディスクが完成したという情報が唐突に耳に入った。
えっ? いつのデータを使ったの? なんなんだこの結末は。
後日、ご褒美として製品版のパッケージをタダでいただいたので、動かしてみた。うーむ。まだまだ修正が必要と感じていた少し古いデータを使っている。釈然としなかった。なぜ日程を知らせてくれなかったのか。

世間の反応は予想通り、「日本語が変」。特に英語版から乗り換えた人には不評の様。作ってる側が納得してないんだから、そりゃそうだろう。翻訳のスキルもチームプレイも、もう未熟の一言に尽きる。ユーザには本当に申し訳ないと思った。某巨大掲示板で「全然わからないってほとひどくないからまあいいんじゃない」というコメントにいくらか救われたような気がした。

なお、発売直後にコピーガードにバグが出て、すぐにパッチがリリースされた。このことで某掲示板にてテスターが非難されていたが、少なくとも日本人テスターに責任はない。彼らはCDではなくゲームのバイナリをネット経由で受け取っていたから。メーカー側の最終QAの責任だろう。

というわけで、売り物のゲーム開発に協力するという初めての体験は、なんだか尻切れトンボのような終わり方になってしまった。
果たして初の日本語版という金字塔たり得るものだったのか?

いつの間にか季節は秋を迎えようとしていた。この秋は1ページ目に書いたようにイングランドを訪れ、この仕事に自分なりの区切りをつけた。

このゲームに不満を持ちながらもプレイしてくれたユーザのみなさんには心から、本当に心から感謝したい。


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